第42回愛媛県教育会入選俳句

主催 愛媛県教育会俳句

協賛 愛媛県学校生活協同組合連合会

(募集期間)平成26年8月20日(水)~10月3日(金)

~~入選句は、「文教月報12月号」に掲載しています~~

 

一般の部 (県内在住の成人)投句者40名 投句数71句 

近藤 良郷 先生選

特 選

○ 貨車一つ突き放されて草の秋   大洲市  鎌田 文俊

 

優 秀

○ 風の盆男踊りの黒法被      四国中央 片岡 照代

○ 木の実拾ふ手押し車を離れ置き  松山市  山内 之夫

佳 作

○ 平家谷とふ山峡の栗の花     伊 予  神野 正憲

○ 提灯の廃校照らす踊りかな    伊 予  藤井 克也

○ 一人居の語ることなき夕端居   八幡浜  谷本 澄子

○ 夫(つま)と来し道来て夫の墓参り     八幡浜  谷本 澄子

○ 亡母の里真赤にそめし彼岸花   松山市  玉井 洋子

○ 月今宵この里にある古墳丘    松山市  山内 之夫

○ 老いて尚母恋ひてをり濃紫陽花  松山市  大木フク子

○ 夫の湯の宿に同期の集ふ良夜かな 松山市  増元 晶尚

○ 鈴虫や牛乳配達音の中      東温市  渡部 洋美

○ 子等眠りロッジを包む虫時雨   松山市  山内 久恵

 


吉田  晃先生選

特 選

○ 母の手に完熟トマト掬(むす)ばれて      松山市 池田 尊之

 

優 秀

○ 子に貨車一つ突き放されて草の秋    大洲市 鎌田 文俊

○ 夜濯やサイズアップの子らのシャツ  松山市 三好 玲子

 

佳 作

○ 逝く雲にかなかなの風吹き上ぐる    新居浜 印南秀克

○ 三味絶えて寒月高き故郷(くに)の宿      大洲市 鎌田 文俊

○ 刻太鼓城下に響く道後の湯       内 子 小野植元幸

○ 蝉時雨祖母と二人の東北路       松山市 三谷 美貴

○ 入梅初めての食感祖母の穴子寿司    松山市 宇都宮真央

○ うたた寝の子の手のアイス仕舞ひおく  松山市 藤田 智鈴

○ たどり着く冷やしうどんの旨き店    松山市 河添由布子

○ 臨書終え筆の先より秋の暮       今治・越智 武田 茂則

○ 夕河鹿鳴く小川は碧く過疎が好き    今治・越智 森 ユキ子

○ 老いて尚母恋ひてをり濃紫陽花     松山市 大木フク子

○ パレードの児らの勇姿よ夏休み     宇和島 薬師神由貴

 


ジュニアの部 (県内の小・中学生)応募校23校 投句数554句

(校名右の数字は学年)

高山 佳子 先生選

特 選

○ アキアカネ自分の領地と風に乗る     東谷小六  酒井 良輔

 

優 秀

○ にわに出ていとことたべる大すいか    宮西小二  西原 朔陽

○ とうちゃんとほたるみにいこてをつなご  道後小一  德永 咲季

○ 弟をだっこで帰る夏祭り        石井北小四  清水 星来

 

佳 作

○ チューリップ一年生と写真とる      宮西小六  羽藤れいな

○ 母さんが先生になる夏休み        惣開小三  芝田 倖野

○ チューリップハイテンションでくきのびる 中萩小四  高橋 胡羽

○ あじさいの葉に雨落ちて子守歌      道後小五  古川あすか

○ 帰り道友の背中と夏帽子         道後小五  谷口 真央

○ ベランダで姉とながめた白鳥座      余土小六  後藤 千怜

○ バトン出す最後の一歩秋の空       椿 小四  冨永 栞那

○ 歓声の中ではじける運動会        椿 小五  森貞 百香

○ ぼんやりとひじ付き見るなりおぼろ月   東谷小六  渡邉 光星

○ いねをかるバッタが次々とびまくる    明神小三  和田 颯太

○ 盆おどりたいこのまわりはげたの音    粟津小四  山本 悠仁

○ ひがんばなみんなのげこうおみおくり   立間小一  赤松 叶唯

○ おさいふがすっからかんだ麦の笛     中浦小六  北川 翔矢

○ 飛行機の裂いて白線うろこ雲       垣生中三  小木曽啓太

○ 入道雲夏の想い出ふくらます       重信中一  藤井 有

 


池田 尊之 先生選

特 選

○ じいちゃんの犬つれてきたはかまいり  味生第二小二 三森 奏音

 

優 秀

○ あさんとあきのななくさくちずさむ   余土小一  和田 夢亮

○ おじいちゃんスイカかるがるもちあげた さくら小一 武田 侑也

○ おかえりとつばめのふんがおちてくる  粟津小二  たけ田のあ

 

佳 作

○ かしわもち葉っぱの上で昼ねする   神郷小五  池本 惇敏

○ 夜市行き一ぴきだけの金魚もつ    余土小二  宮本 冬聖

○ スイカわり目かくしなしでもう一回  石井北小二 増田ヒロト

○ なつまつりパパのせなかでかえる道  石井北小二 清水 心結

○ あたらないくじびきひいてぼんおどり さくら小一 池内 李織

○ 力ため木をもちあげたかぶと虫    さくら小二 大原 圭祐

○ 風かおる母兄祖母とバドミントン   東谷小五  谷本 和霞

○ コスモスが道をかくしてゆれている  広田小四  河本 尊琉

○ イノシシのすがたを見たよきのことり 明神小三  春駒  鈴

○ はじめてのなしのかわむき三センチ  粟津小三  谷本 愛美

○ ねえちゃんのなし切る音で目がさめる 立間小四  清家 孝之

○ 風かおる抹茶のラスクでティータイム 立間小六  髙山 莉那

○ あたらしいかん字をならうよ風かおる 中浦小二  中谷 優希

○ 十五夜の月を眺めて解をだす     垣生中三  濵本ゆりあ

○ 夏帽子残ったシールを腕に貼る    重信中二  渡部 龍斗

(公益財団法人)愛媛県教育会